病棟での看護師の仕事は、入院患者の体調管理や医師の指示による適切な医療処置、緊急時の対応が主な業務です。これらの業務は看護師としての基本的な内容ですが、その他にも必要に応じて行う介護業務もあります。入院患者の中には、高齢化に伴って排泄や入浴などの日常生活で必要な行為ができない人もいるので、そのような人に対して手助けをするのが業務上必要となってくるのです。
看護師の基本的な業務について詳しく説明すると、経過観察をするために採血や検温を行ったり、尿量や排便の有無を確認したりする必要があります。これらに少しでも変化があれば、その時点では何もなくても後になって体調が悪化することもあり得るため、重要な業務といえるでしょう。また、患者の体調を確認する手段としては、コミュニケーションを図り、表情や言動に変化がないか感じ取ることも挙げられます。
言動や表情を観察することは、病棟でのカンファレアンスとして週に1回ほど実施している現場も多いです。普段の患者を観察して気付いたことを、受け持ちの看護師から他の看護師にも伝えて情報を共有することで、より良質な看護を行うことにつなげられます。病棟の看護師は患者や医師、患者の家族、理学療法士など橋渡し役として多くの人と関わる職業ともいえるのです。そのため、コミュニケーション能力が非常に重要となり、それぞれの要望を正確にヒアリングして患者に合った適切な対応を取るのが病棟の看護師として欠かせません。